日経平均は3日ぶり反発、終値は6万1867円
30日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比433円24銭高の6万1867円43銭と3日ぶりに反発しました。前場中盤には一時1490円高まで上げましたが、後場にかけてその3分の2を吐き出しています。
一方でTOPIXは21.53ポイント安の3952.50と反落しました。前日29日は日経平均がマイナス、TOPIXがプラス。この日はその符号がそっくり入れ替わったことになります。
相場を動かした主な材料
最大の材料は、前日にアドバンテストが発表した業績の上方修正です。この日のアドテストは10.8%高で引け、AI・半導体株全体へ見直し買いが波及しました。東京エレクトロンも上期経常を6%上方修正し、最高益予想の上乗せと上期配当23円の増額を発表しています。韓国のサムスン電子の好決算も安心感を広げ、韓国総合株価指数は一時5%高まで上昇しました。
もっとも上値は重いままでした。前日の米国市場ではNYダウが1153ドル安と大幅反落。FOMCは予想通り政策金利を据え置きましたが、票決は9対3で3人の委員が利上げを主張しています。ウォーシュFRB議長の会見を受けて米30年債利回りは一時5.22%と19年ぶりの高水準まで上昇しました。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
アドバンテストは1銘柄で日経平均を約660円押し上げました。これはこの日の上昇幅433円を上回る水準で、アドテストがなければ日経平均はマイナスで引けていた計算になります。TOPIXが反落したこととも整合します。
前引け時点では東京エレクトロンが267.51円、キオクシアHDが84.71円と続きました。反対に押し下げ側はファーストリテイリングが126.31円で最大となり、ソフトバンクグループ、コナミグループ、KDDI、リクルートHDが並んでいます。前日にプラス寄与の上位を占めた銘柄が、そろって重荷に回った形です。
市場全体の温度感
東証プライム市場の値上がり銘柄数は534と全体の3割強にとどまり、値下がりは993。前日の値上がり1044対値下がり491から完全に反転しました。前引け時点で33業種のうち上昇は9業種で、上昇率1位は電気機器です。
注目したいのは、空運が下落業種の上位に転落したことです。27日から29日までの3営業日、空運と陸運は原油安を背景に連日で上昇業種の上位に並んでいました。前日の米市場でWTI原油先物が約6.5%急騰して84ドル台を回復し、今週続いた物色の流れが巻き戻っています。売買代金は12兆6645億円と2営業日連続で12兆円を超えました。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日 | 60,500円〜63,500円 | 日銀会合の結果と植田総裁会見、281社の決算発表。6万1000円近辺の支持帯を維持できるか |
| 1ヶ月後 | 56,000円〜67,000円 | 中東情勢と原油価格、米長期金利の水準、AI投資の採算をめぐる市場の評価 |
| 1年後 | 54,000円〜77,000円 | AI・半導体投資サイクルの持続性、メモリー市況の需給、米金融政策の方向性 |
いずれも一定の前提を置いた想定レンジであり、実際の値動きを保証するものではありません。
今日のまとめ
29日と30日は完全な鏡像でした。29日は半導体だけが下げて日経平均を押し下げ、30日は半導体だけが上げて日経平均を押し上げた。符号は逆でも、値がさ株が指数を歪めているという点では同じ現象です。
今週は4営業日すべてで、指数の動きと市場の中身がねじれ続けました。より詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。
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