日経平均は大幅続落、終値は6万1434円
29日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比930円73銭安の6万1434円19銭と大幅に続落しました。下げ幅は一時1962円まで拡大し、6万円台前半まで売り込まれる場面がありました。
ところが同じ日、TOPIXは10.44ポイント高の3974.03とプラスで引けています。朝方は自律反発狙いの買いで一時773円高まで上げましたが、韓国株の急落を受けて半導体関連に売りが波及。後場中盤からは空売りの買い戻しで下げ渋りました。
相場を動かした主な材料
前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が一時6%を超えて下落し、4日続落となりました。米企業のAI過剰投資への懸念が根強く残っています。29日の韓国市場でも、早朝に決算を発表したSKハイニックスが買い一巡後に大幅安となり、東京市場のAI・半導体関連への売りを加速させました。
28日に熊本県で最大震度7を観測した地震も、市場心理に影を落としました。熊本県は国内有数の半導体集積地で、ルネサスエレクトロニクスや東京エレクトロン、ソニーグループなどが県内工場の稼働を停止しています。生産再開の見通しが立たないことが売り圧力となりました。被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
マイナス寄与の上位は東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、キオクシアHD、イビデン、TDKで、5銘柄合計の押し下げ効果は約1209円と伝えられています。東京エレクトロンは5万円ちょうど、キオクシアHDは4万円割れと節目を下抜けました。
プラス寄与の上位はコナミグループ、リクルートHD、KDDI、トヨタ自動車、ファーストリテイリングで、合計は約255円です。
注目すべきは、マイナス上位5銘柄の押し下げ効果1209円が、この日の下落幅930円を上回っている点です。この5銘柄がなければ日経平均はプラスで引けていた計算になり、TOPIXがプラスだったことと整合します。
市場全体の温度感
東証プライム市場の値上がり銘柄数は1044と全体の約67%を占め、値下がりは491。33業種のうち25業種が上昇しました。市場の3分の2が上がった日に、指数だけが1.49%下げたことになります。
売買代金は13兆1999億円と、前日の9兆1959億円から4兆円も増えました。上昇率の上位は輸送用機器、ゴム製品、サービス業、陸運業、空運業で、原油安の恩恵を受けるセクターが3営業日連続で上位に並んでいます。下落は非鉄金属、ガラス・土石、電気機器など8業種にとどまりました。相場が崩れたのではなく、半導体という一点から資金が抜けた一日と整理できます。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日 | 59,500円〜63,000円 | FOMCの結果とウォーシュ議長の会見が変数。26週線6万1011円を維持できるかが焦点 |
| 1ヶ月後 | 56,000円〜67,000円 | 日銀会合の結果、米ビッグテック決算、熊本の半導体工場の再稼働時期、中東情勢 |
| 1年後 | 54,000円〜77,000円 | AI・半導体投資サイクルの持続性、メモリー市況の需給、米金融政策の方向性 |
いずれも一定の前提を置いた想定レンジであり、実際の値動きを保証するものではありません。
今日のまとめ
日経平均は930円下げ、TOPIXは上げました。日経平均という指数が、いまどれほど一部の半導体株に依存しているかを示す一日だったと言えます。
今夜はFOMCの結果とウォーシュ議長の会見が控えています。寄与度と指数の関係を含め、より詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。
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