日経平均は3日ぶり最高値更新、終値は72,366円

6月25日(木)の東京株式市場で日経平均株価は前日比3,191円37銭(+4.61%)高の72,366円34銭で引け、3日ぶりに最高値を更新した。上げ幅は歴代4位の大きさで一時は3,400円超に達する場面もあった。前日(米国時間6月24日)引け後に発表した米マイクロン・テクノロジーの決算が市場予想を大幅に上回り、人工知能(AI)・半導体関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。TOPIXは52.71ポイント高の4,016.47と3日ぶりに反発し、4,000台を回復。売買代金は10兆9,137億円、値上がりは1,043銘柄と全体の65%に達した。

相場を動かした主な材料

最大の材料はマイクロン・テクノロジーの好決算だ。売上高416億ドルは前年同期比346%増、粗利率84.9%、EPS25.11ドルとすべての指標で市場予想を大幅に超え、同社幹部は「半導体メモリーの需給の引き締まりが2027年以降も続く」との見方を示した。NANDフラッシュの価格が前四半期比8割超の上昇を記録したことはキオクシアHDに直接の追い風となり、マイクロンが計画する年間270億ドルの設備投資はアドバンテストや東京エレクトロンの受注増加期待につながった。マイクロン株は米国時間外で15%急騰し、東京市場でも朝からナスダック100先物の上昇を受けて半導体関連株に大量の買いが流入した。

6月23日(火)の急落を引き起こした起点はSKハイニックスのHBM生産縮小計画報道だったが、今日のマイクロン決算がHBM需要の強さを数字で証明したことでその報道の信憑性が大きく低下した。韓国KOSPIも大幅反発し、日韓の半導体株の連動性から東京市場全体への波及となった。加えて、6月23〜24日の急落局面で空売りを積み上げた投機筋の買い戻しが重なり、歴代4位という記録的な上げ幅をもたらした。

指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄

アドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクG・キオクシアHDの4銘柄で日経平均を約2,300円押し上げた。この4銘柄だけで上昇幅全体(3,191円)の約72%に相当する。アドバンテストは+15.06%(値上がり率プライム1位)、キオクシアHDは+12.27%(同3位)と、決算を直接受ける銘柄の上昇が特に目立った。堺化学工業(+13.94%、プライム2位)など半導体素材株にも連想買いが波及し、イビデン・村田製作所・太陽誘電も大幅上昇した。

一方で、前日まで相場の受け皿となっていた三菱商事・塩野義製薬・KDDI・コナミGは下落に転じた。リスクオン局面でハイテクに資金が集中する典型的なセクターローテーションの動きで、相場全体は強かったものの内需・ディフェンシブには逆風の一日だった。

市場全体の温度感

値上がり1,043対値下がり471と全体の65%が上昇し、6月23日の全面安(値下がり7割)から急回復した。ただし日経平均の上昇率(+4.61%)がTOPIXの上昇率(+1.33%)を大幅に上回っており、今日の上昇もAI・半導体の値がさ株への集中が主体だった点は変わらない。売買代金10兆9,137億円は活況水準で、6月23日(13兆超)の大量売りと比べれば落ち着いているが、引き続き大きな資金移動が起きている。前場は一時2,700円高、後場は3,400円超まで上げ幅を拡大した後に3,191円高で落ち着いた。

今後の日経平均の見通し

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日(6/28)71,000円〜74,000円本日夜(21:30)の米PCEデフレーター結果、週末の米国株の動き、ドル円162円台への接近と介入実施の有無
1ヶ月後(7月下旬)68,000円〜78,000円米PCE・雇用統計の推移と利上げ観測、日銀の次回利上げ時期、米イラン最終合意(60日ロードマップ)の進捗
1年後(2027年6月)65,000円〜90,000円マイクロン決算が示したAI需要の中長期持続性、日銀利上げサイクル、米金融政策の転換有無

来週(6/28以降)の方向感を決めるのは、今夜(21:30)に発表される米5月PCEデフレーターだ。市場予想は前年比+4.1%(前回+3.8%)、コアPCEは+3.4%(前回+3.3%)と一段のインフレ加速見込みで、FOMCのタカ派姿勢を裏付ける内容が予想されている。予想通りまたは上振れなら年内利上げ観測がさらに強まり、グロース株の頭打ちリスクが意識されやすい。一方で下振れなら「インフレのピーク接近」として来週もリスクオンが維持されやすく、日経平均が7万5,000円台を視野に入れる展開も考えられる。為替面ではドル円が161円82銭まで上昇しており、162円超えでの介入実施リスクも引き続き注視が必要だ。

今日のまとめ

6月25日は「マイクロン決算」という一点が3日前の急落を帳消しにする3,191円高をもたらした。2027年以降のメモリー需給引き締まり継続という中長期的な強気見通しがAI・半導体ラリーの再点火につながり、日経平均は再び最高値を更新した。今夜のPCEデフレーターと来週の米国市場の動向を確認するまでは、高値圏の神経質な展開が続きやすい局面でもある。より詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。


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