日経平均は2日続伸、終値66,020円——激動週の劇的な幕引き

6月12日(金)の東京株式市場で日経平均株価は前日比1,802円77銭(+2.81%)高の66,020円04銭と2日続伸した。前日夜にトランプ大統領が対イラン軍事攻撃の中止を表明し「停戦合意の署名は週末にも行われる可能性がある」と発言したことを受け、前日の米国市場ではダウが929.97ドル高・ナスダックが640.16ポイント高と急反発。東京市場もこの流れを引き継ぎ朝方から全面高となった。上げ幅は一時2,800円を超え6万7,000円を上回る場面もあったが、後場に入ると利益確定売りが出て上昇幅がやや縮小。それでも66,000円台を回復し1週間ぶりの高値水準で週の取引を終えた。TOPIXも3日ぶりに反発し、前日比51.61ポイント(+1.35%)高の3,881.96だった。本日は6月限株価指数先物・オプションのメジャーSQ算出日でもあり、SQ値は66,698.04円(市場推計)となった。

相場を動かした主な材料

最大の材料は、米イランの戦闘終結への期待だ。トランプ大統領は6月11日(米国時間)の午後、「イランとの協議が同国指導部の最高レベルに持ち込まれ承認された」として予定していたイランへの攻撃中止を表明。原油先物が急落(WTIは91ドル台から86ドル割れへ)し、米長期金利も大幅に低下したことでAI・ハイテク株のバリュエーション改善につながった。加えてメジャーSQに向けた先物・オプションのポジション解消が買い需要を集中させ、寄り付きから強烈な上昇を演出した。本日はスペースX(SPCX)がナスダック市場に上場初日を迎えた日でもある。公開価格135ドルで先週から懸念されてきた換金売り圧力の「本番」が始まり、市場はその通過を意識し始めた。ただしイラン側は「合意はまだ最終決定ではない」と述べており、週末の署名実現の有無が来週月曜(6月15日)の相場の最大の変数となる。

指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄

今週の急落で最も売られてきたAI・半導体株が本日の主役となった。キオクシアHD(285A)が急伸し、時価総額がトヨタ自動車を抜いて国内首位に浮上したことが象徴的だ。ディスコ(6146)・イビデン(4062)・東京エレクトロン(8035)・ファーストリテイリング(9983)も上昇した。一方、今週のリスクオフ局面で買われていたテルモやリクルートHDが下落するなど、相場全体の方向感が逆転する中でのセクターローテーションが起きた。具体的な寄与度の円数値は財経新聞の寄与度記事(本日夕方公開予定)での確認が必要だが、キオクシアHDが最大の押し上げ寄与だったことは確実だ。

市場全体の温度感

東証プライムの売買代金は12兆7,697億円と今週最大となり、値上がり964銘柄(約62%)が値下がり555銘柄(約36%)を大きく上回った。前日(11日)の「値上がり34%・値下がり63%」から劇的に逆転しており、「指数だけが上昇した」のではなく市場全体が回復した点が今週内でも異質な一日だった。SQという制度要因と停戦期待という突発的な正材料が重なり、機関投資家・個人・海外勢が同じ方向に動いた結果だ。今週(6月8〜12日)の週間騰落は前週末比−568円(−0.85%)と小幅安に収まった。2,563円急落から始まりながら週末に66,000円台を回復したことは、相場の底値圏での吸収力の強さを示している。

今後の日経平均の見通し

期間 想定レンジ 主な前提条件
翌営業日(6/16) 64,500円〜68,000円 週末のイラン停戦署名実現ならギャップアップ。日銀会合・FOMC・スペースXの初日結果が材料。署名なし・日銀タカ派なら下押し圧力
1ヶ月後(7月中旬) 62,000円〜70,000円 停戦成立と利上げ観測の後退が重なれば上振れ。日銀複数回利上げや停戦破綻なら下振れリスク
1年後(2027年6月) 62,000円〜82,000円 AI需要の中長期継続と利上げサイクルの終息が基本シナリオ。原油100ドル超の長期化は下値リスク

今日のまとめ

キオクシアHDの時価総額がトヨタを抜いて国内首位に浮上したことは、「AIシフトは崩壊ではなく加速だった」という今週の相場の結論を象徴している。来週は日銀会合・FOMC・スペースXのインデックス組み入れ観測と、相場の方向性を決める材料が連続する。イランとの停戦が正式に署名されれば67,000円超への道が開けるが、合意がまだ「最終決定ではない」という不確実性は残る。詳しい週間分析は深掘りノートをご覧ください。

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【2026年6月12日】今日の日本株 深掘りノート|米イラン戦闘終結期待でAI・半導体が急反発、キオクシアがトヨタの時価総額を抜き日経平均1802円高で66000円台回復
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