10月9日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比11.19円安の69,030.92円と小幅に3日続落しました。米ハイテク株安を受けて朝方に一時892円安まで売られましたが、押し目買いで下げ幅を縮め、後場には一時プラスに転じる場面もありました。

一方、TOPIXは13.35ポイント高と反発し、東証プライムの値上がり銘柄は7割を超えました。日経平均を押し下げたのは、決算発表後に大きく売られたファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄です。指数と相場全体の方向が分かれた一日となりました。

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相場サマリー

指数・項目終値・数値前日比騰落率
日経平均69,030.92円▲11.19円▲0.02%
TOPIX4,104.81+13.35+0.33%
東証グロース250806.62+11.87+1.49%
売買代金(東証プライム)7兆8,454億円売買高 22億9,519万株
騰落銘柄数(東証プライム)値上がり1,194/値下がり331/変わらず27

日経平均の始値は68,648.50円(▲393.61円)でした。9時20分に68,150.02円まで下げた後は買い戻しが続き、14時40分ごろには一時プラス圏に浮上しました。10月限のSQ(特別清算指数)の推定値は68,465.23円で、終値はこれを上回っています。

日経平均を動かした主な要因

OpenAIの売上報道で米ハイテク株安

8日の米国市場では、ナスダック総合指数が1.25%下落し、SOX指数は3.39%安となりました。OpenAIの9月末時点の年換算売上高が約500億ドルと、直近の一部推計を下回ったと報じられ、エヌビディアなどAI関連株に売りが広がりました。シカゴ日経平均先物は68,400円で、東京市場も大きく売られて始まりました。

2日で1,600円超の下落を受けた押し目買い

日経平均は7日と8日の2日間で1,600円超下落していました。米10年債利回りが5.231%に低下したことも追い風となり、朝方に売られたアドバンテストや東京エレクトロンが切り返すなど、下値では押し目買いが入りました。

ファーストリテイリングの決算反応と3連休前の様子見

8日に発表されたファーストリテイリングの決算は、前期が最高益で今期も増益・増配の計画でしたが、市場予想との比較ではサプライズに乏しく、4%超下落しました。中東情勢の先行きが不透明な中、12日の祝日を挟む3連休を前に積極的な買いは控えられました。

寄与度分析

区分銘柄名寄与度株価騰落率
押し上げ1位アドバンテスト+146.71円+1.66%
押し上げ2位東京エレクトロン+128.94円+2.09%
押し上げ3位リクルートHD+56.13円+3.23%
押し下げ1位ファーストリテイリング▲244.33円▲4.04%
押し下げ2位ソフトバンクグループ▲191.75円▲3.92%
押し下げ3位TDK▲42.98円▲2.54%

ファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄で約436円を押し下げました。この2銘柄を除けば、日経平均は400円を超える上昇だった計算になります。押し下げの4位以下はイビデン(▲39.78円)、キオクシアHD(▲27.96円)でした。

押し上げ側では、前日の米半導体株安にもかかわらずアドバンテストと東京エレクトロンが反発し、2銘柄で約276円を稼ぎました。4位のコナミグループ、5位のレーザーテックも上昇しています。

東証プライム騰落状況

東証プライムの値上がりは1,194銘柄(76.9%)、値下がりは331銘柄、変わらずは27銘柄でした。前日の値下がり比率76.1%から一転し、ほぼ逆の比率となっています。日経平均の構成銘柄でも、値上がり148、値下がり74と上昇が上回りました。

東証33業種では25業種が上昇し、8業種が下落しました。NT倍率は16.82倍と前日の16.87倍から低下し、「日経平均は下落、TOPIXは上昇」という値がさ株主導の乖離がはっきり表れました。

業種別・テーマ別動き

上昇セクター:海運・内需株が上位

業種別の上昇率トップは海運(+2.27%)で、その他製品(+2.22%)、サービス(+2.11%)、食料品(+2.08%)が続きました。その他製品ではバンダイナムコHDや任天堂、サービスではリクルートHDやベイカレントが買われ、景気や金利の影響を受けにくい内需株に資金が集まりました。

電気機器も+0.84%と上昇しましたが、中身は分かれました。アドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体製造装置株が反発した一方、TDK、イビデン、村田製作所など電子部品株は下落しています。

下落セクター:銀行・非鉄・小売

下落率の上位は銀行(▲1.47%)、非鉄金属(▲1.15%)、小売(▲0.42%)でした。銀行は米長期金利の低下が逆風となり、りそなHDやみずほFGが売られて3日続落しています。小売はファーストリテイリングの下落が響きました。

グロース市場では、プライムのAI・半導体株を避けた資金が流入し、グロース250指数は1.49%高と3日ぶりに反発しました。

為替・米国株・金利の影響

指標水準前日比など
ドル円(15時時点)158.16円東京時間レンジ157.76〜158.19円
NYダウ(10月8日)51,231.64ドル+51.77ドル(+0.10%)
NASDAQ(10月8日)27,193.34▲345.35(▲1.25%)
S&P500(10月8日)7,765.36▲36.41(▲0.47%)
米10年債利回り(10月8日)5.231%前日5.284%から低下

ドル円は158円台前半で落ち着いた動きとなり、株式相場への影響は限られました。後場に日経平均がプラス圏をうかがうと、ドル円も158.19円まで上昇しています。

米長期金利は、トランプ大統領がイランとの協議は順調だと述べたことを受けて低下しました。ただしWTI原油は90.76ドル(+2.81%)と上昇しており、原油と金利の綱引きが続いています。

個別決算・材料株

銘柄名材料内容株価反応
ファーストリテイリング前期純利益5,425億円で最高益、今期も増益・900円へ増配計画。市場予想との比較ではサプライズ限定的▲4.04%
ソフトバンクグループOpenAIの売上報道を受けたAI関連株安の流れ▲3.92%
アドバンテスト米半導体株安で朝方は売られたが切り返し+1.66%
安川電機引け後に決算発表、今期の純利益予想を1%上方修正連休明けに反応
Aiming(グロース)新作ゲームのタイトル発表と事前登録開始+16.77%

ファーストリテイリングは好決算でも売られ、市場の期待値の高さが表れました。前日にストップ高が相次いだサイバーセキュリティ関連株は、この日は利益確定売りに押されています。

テクニカル面

日経平均は小幅安ながら、9時20分の安値68,150円から900円近く戻して引けました。長い下ヒゲをつけたローソク足となり、下値での買い意欲の強さがうかがえます。ただし7万円と5日移動平均線は下回ったままです。25日移動平均線との乖離率、75日移動平均線、RSIの数値は確認できず。

上値のメドは心理的節目の7万円と、その上の71,000円近辺です。下値のメドは、この日の安値68,150円とSQ推定値68,465円で、割り込む場合は67,500〜68,000円が意識されます。

今後の見通し

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日(10月13日)68,300円〜69,800円3連休中の米国株と中東情勢、安川電機決算への反応。12日はスポーツの日で東京市場は休場
1ヶ月後65,500円〜72,500円米9月CPI、TSMC決算、10月末の日米金融政策会合、国内企業の中間決算
1年後60,000円〜80,000円AI・半導体需要の持続、長期金利の落ち着き、国内企業の業績拡大と株主還元の継続

来週は14日の米9月CPIとASML決算、15日のTSMC決算、16日の植田日銀総裁のあいさつが控えています。OpenAIの売上報道で揺らいだAI投資への見方が、TSMCの決算で落ち着くかどうかが、半導体株と日経平均の方向を左右しそうです。

今日の結論

「指数は小幅安、中身は反発。2銘柄に隠れた買いの広がり」

日経平均は3日続落となりましたが、プライムの7割超が上昇し、TOPIXは反発しました。指数を押し下げたのはファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄で、相場全体では押し目買いが優勢でした。3連休明けは、米CPIやTSMC決算を前に7万円の回復を試せるかが焦点です。

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【2026年10月9日】今日の日本株ノート|米ハイテク株安で一時892円安も下げ渋り、日経平均は11円安・TOPIXは反発で値上がり7割超
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