10月6日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比737.12円高の70,683.98円と続伸しました。終値で7万円台を回復するのは7月1日以来、約3カ月ぶりです。
前日に1,600円超上昇した反動で前場の上げ幅は134円にとどまりましたが、後場に入って買いが広がりました。前日は半導体の値がさ株に集中した上昇でしたが、この日は東証プライムの7割超の銘柄が値上がりし、33業種中30業種が上昇しています。
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相場サマリー
| 指数・項目 | 終値・数値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均 | 70,683.98円 | +737.12円 | +1.05% |
| TOPIX | 4,183.56 | +38.34 | +0.92% |
| 東証グロース250 | 823.71 | +11.47 | +1.41% |
| 売買代金(東証プライム) | 7兆3,048億円 | 売買高 21億3,700万株 | |
| 騰落状況(東証プライム) | 値上がり74.2%/値下がり22.4%(銘柄数は確認できず) | ||
日経平均の始値は69,954.61円(+7.75円)とほぼ横ばいで、前引けは70,081.53円(+134.67円)でした。後場に上げ幅を拡大し、14時50分時点では777円高まで上昇しています。
日経平均を動かした主な要因
米国株の続伸と早期利上げ警戒の後退
5日の米国市場では、ナスダック総合指数が1.05%上昇して最高値を更新しました。ISM非製造業景況指数は予想を下回ったものの、景気拡大を示す50を上回る水準を維持しました。前週末の雇用統計に続いて、早期利上げへの警戒が和らいでいます。
円安・ドル高が輸出株と市況関連株を支援
ドル円は東京時間に158円台へ乗せました。米長期金利の上昇を背景にしたドル買いで、輸出関連株の追い風となりました。後場には鉄鋼・非鉄金属などの市況関連株や、銀行・保険など金融株にも買いが向かいました。
前日の反動とソフトバンクGの下落が重荷に
前場は前日の急騰を受けた高値警戒感から、値がさ株に利益確定売りが出ました。ソフトバンクグループは、OpenAIへの追加投資完了による材料出尽くしや、子会社アームを巡る訴訟が嫌気されて下落し、指数の重荷となりました。
寄与度分析
| 区分 | 銘柄名 | 寄与度 | 株価騰落率 |
|---|---|---|---|
| 押し上げ1位 | アドバンテスト | +334.41円 | +3.85% |
| 押し上げ2位 | TDK | +91.52円 | +5.25% |
| 押し上げ3位 | ファーストリテイリング | +72.81円 | +1.20% |
| 押し下げ1位 | ソフトバンクグループ | ▲163.43円 | ▲3.11% |
| 押し下げ2位 | キオクシアHD | ▲27.25円 | ▲2.01% |
| 押し下げ3位 | KOKUSAI ELECTRIC | ▲5.23円 | ▲1.48% |
アドバンテストは1銘柄で上げ幅の約45%を占め、上場来高値を連日で更新しました。4位にはフジクラ(+58.45円)、5位にはリクルートHD(+34.38円)が入っています。
一方、ソフトバンクグループは1銘柄で約163円を押し下げました。それでも日経平均が700円超上昇したことは、幅広い銘柄が買われた裏付けといえます。
東証プライム騰落状況
東証プライムの値上がり比率は74.2%、値下がり比率は22.4%でした。前日の約56%から大きく改善しています。日経平均の構成銘柄では、値上がり165、値下がり55、変わらず5でした。
東証33業種では30業種が上昇し、下落は3業種にとどまりました。NT倍率は16.90倍と、前日の16.87倍からの上昇は小幅です。日経平均とTOPIXの上昇率の差も縮まり、「日経平均だけが上がる」構図はいったん和らぎました。
業種別・テーマ別動き
上昇セクター:非鉄・精密・金融が上位
業種別の上昇率トップは非鉄金属(+3.34%)で、精密機器(+2.63%)、銀行(+1.96%)、保険(+1.80%)、鉄鋼(+1.74%)が続きました。非鉄金属では、前日に下げたフジクラが5%超反発したことが目立ちました。
前日に下げていた石油・石炭(+1.00%)、鉱業(+0.91%)、海運(+1.02%)も反発しました。半導体の比重が大きい電気機器は+0.97%で、前日の+2.59%より上昇は鈍りました。
下落セクター:情報・通信など3業種のみ
下落したのは情報・通信(▲0.72%)、建設(▲0.34%)、空運(▲0.30%)の3業種だけでした。情報・通信はソフトバンクグループとKDDIの下落が響きました。
半導体の中でも明暗が分かれました。アドバンテストやTDKが買われた一方、東京エレクトロン、KOKUSAI ELECTRIC、キオクシアHDはさえませんでした。
為替・米国株・金利の影響
| 指標 | 水準 | 前日比など |
|---|---|---|
| ドル円(15時時点) | 158.07円 | 東京時間レンジ157.77〜158.22円 |
| NYダウ(10月5日) | 51,267.90ドル | +90.94ドル(+0.18%) |
| NASDAQ(10月5日) | 27,477.31 | +286.45(+1.05%) |
| S&P500(10月5日) | 7,773.95 | +51.23(+0.66%) |
| 米10年債利回り(10月5日) | 5.31% | 前営業日5.28% |
米10年債利回りは東京時間に一時5.32%台まで上昇し、ドル買いにつながりました。引け後の植田日銀総裁の講演は「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していく」という従来の方針どおりで、為替の反応は限られました。
国内では10年国債入札の表面利率が3.1%と、1996年8月以来約30年ぶりの高さに設定されました。長期金利の上昇は銀行・保険株には追い風となる一方、建設などの金利敏感株には重荷となっています。
個別決算・材料株
| 銘柄名 | 材料内容 | 株価反応 |
|---|---|---|
| アドバンテスト | 米ハイテク株高を受けて買い継続、上場来高値を連日更新 | +3.85% |
| フジクラ | 前日の下落から反発、非鉄金属の上昇を主導 | +5.19% |
| ソフトバンクグループ | OpenAI追加投資の完了で材料出尽くし、アームを巡る訴訟 | ▲3.11% |
| ヘッドウォーター(グロース) | ソフトバンクとAI活用プラットフォームサービスで基本合意 | 上昇(騰落率は確認できず) |
| サンバイオ(グロース) | 脳内移植用製品の市販後初投与を実施 | 上昇(騰落率は確認できず) |
この日は主要企業の決算発表が少なく、個別材料や需給による物色が中心でした。グロース市場では、個人情報の流出事件が相次いだことを受けて、FFRIなどサイバーセキュリティ関連が一斉に買われました。
テクニカル面
日経平均は2日続けて陽線となり、終値で節目の7万円台に乗せました。25日移動平均線からの上方乖離率は、前日の約6.5%からさらに広がったとみられ、短期的な過熱感には注意が必要な水準です。この日の乖離率の正確な数値と、75日移動平均線との乖離は確認できず。
上値のメドは、高値圏での新たな節目となる71,000円前後です。下値のメドは、心理的節目の7万円と、前日の高値70,072円です。7万円を割り込む場合は、前日の安値69,050円が次の節目となります。RSIの数値は確認できず。
今後の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日 | 70,000円〜71,300円 | 7万円台を保てるか。TOPIX新規採用銘柄の発表と米10年債入札、FOMC議事要旨への警戒 |
| 1ヶ月後 | 66,500円〜73,500円 | ファーストリテイリング・安川電機の決算、10月末の日米金融政策会合、内外の長期金利の動向 |
| 1年後 | 60,000円〜80,000円 | AI・半導体需要の持続、長期金利の落ち着き、国内企業の業績拡大と株主還元の継続 |
8日には30年国債入札とファーストリテイリングの決算が控えています。長期金利が一段と上がれば、高値圏にある株式の割高感が意識されやすくなります。逆に入札が無難に終われば、7万円台の定着を探る展開も考えられます。
今日の結論
「終値で7万円回復、買いは半導体から金融・市況株へ広がる」
前日の上昇は値がさ半導体株にほぼ頼るものでしたが、この日は値上がり銘柄が7割を超え、30業種が上昇しました。ソフトバンクグループの下落を吸収して700円超上げたことで、相場の厚みは増しています。一方、長期金利は内外ともに高い水準にあり、今週の国債入札が次の試金石となりそうです。
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