10月5日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比1,637.40円高の69,946.86円と大幅反発しました。前場には取引時間中として約3カ月ぶりに7万円台を回復し、高値は70,072.13円に達しました。

きっかけは、前週末に発表された米9月雇用統計の下振れです。米追加利上げ観測が後退し、SOX指数の上昇を受けて半導体関連株に買いが集中しました。一方でTOPIXの上昇率は1.33%にとどまり、値上がり銘柄は東証プライムの約56%と、指数ほどの広がりは見られませんでした。

通常版の記事はこちらからご覧いただけます。

相場サマリー

指数・項目終値・数値前日比騰落率
日経平均69,946.86円+1,637.40円+2.40%
TOPIX4,145.22+54.22+1.33%
東証グロース250812.24+14.01+1.76%
売買代金(東証プライム)7兆7,509億円売買高 22億5,895万株
騰落銘柄数(東証プライム)値上がり863/値下がり633/変わらず56

日経平均の始値は69,113.74円で、寄り付きから800円超の上昇となりました。前場終値は1,728円高の70,037円でしたが、後場はやや伸び悩み、7万円をわずかに下回って取引を終えています。

日経平均を動かした主な要因

米雇用統計の下振れで利上げ観測が後退

10月2日発表の米9月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比2.9万人増と、市場予想(8.4万人増)を大きく下回りました。失業率も4.2%へ上昇し、7月分はマイナスに下方修正されています。これを受けて10月FOMCでの政策据え置き観測が強まり、株式市場には追い風となりました。

SOX指数高と半導体株への資金集中

前週末の米国市場ではSOX指数が2.40%上昇し、エヌビディアは取引時間中の最高値を更新しました。東京市場でもアドバンテストや東京エレクトロンなど半導体製造装置株が大きく買われ、指数を押し上げました。

G7の石油備蓄放出で燃料高懸念が後退

G7が原油・ディーゼル燃料の緊急備蓄を最大1億バレル協調放出することで合意し、WTI原油先物は1.74%安となりました。インフレ懸念の後退がリスク選好を支えた一方、鉱業や石油関連株には重荷となりました。

寄与度分析

区分銘柄名寄与度株価騰落率
押し上げ1位アドバンテスト+360.30円+4.32%
押し上げ2位東京エレクトロン+336.26円+5.50%
押し上げ3位ファーストリテイリング+236.24円+4.07%
押し下げ1位キオクシアHD▲12.74円▲0.93%
押し下げ2位塩野義製薬▲12.64円▲4.49%
押し下げ3位フジクラ▲6.47円▲0.57%

上位3銘柄だけで約933円、4位のソフトバンクグループ(+151.29円)を加えた4銘柄では約1,084円と、上げ幅の約66%を占めました。5位のTDKも+125.91円と大きく寄与しています。

一方、押し下げ側は最大でも10円台にとどまりました。下落銘柄の影響は限定的で、上昇が一部の値がさ株に集中した構図が数字からも読み取れます。

東証プライム騰落状況

東証プライムの値上がりは863銘柄、値下がりは633銘柄、変わらずは56銘柄でした。値上がり比率は約56%で、日経平均が2.4%上昇した日としては広がりに欠ける内容です。

東証33業種では22業種が上昇、11業種が下落しました。日経平均とTOPIXの比率を示すNT倍率は16.87倍と、前営業日の16.70倍から上昇しています。前週から続く「日経平均主導・TOPIX出遅れ」の傾向が、この日も確認されました。

業種別・テーマ別動き

上昇セクター:半導体・電子部品が主役

業種別の上昇率トップは電気機器(+2.59%)で、ガラス・土石製品(+2.43%)、化学(+2.25%)、機械(+2.12%)が続きました。TDK、京セラ、村田製作所、イビデン、信越化学など、半導体の部材や装置に関わる銘柄が幅広く買われています。

小売業(+1.72%)では、9月の国内既存店売上高が前年同月比10.8%増となったファーストリテイリングが大幅高となりました。銀行業(+1.67%)も、前週の欧州債券市場の動揺による売りから持ち直しました。

下落セクター:資源・金利敏感株が軟調

下落率の上位は電気・ガス(▲1.03%)、鉱業(▲0.99%)、海運(▲0.93%)、パルプ・紙(▲0.72%)、石油・石炭製品(▲0.66%)でした。鉱業と石油は原油安が重荷となったとみられます。

不動産(▲0.64%)や建設(▲0.45%)など金利に敏感な業種も下落しました。長期金利の高止まりが、これらの業種の上値を抑えています。

為替・米国株・金利の影響

指標水準前日比など
ドル円(15時時点)157.83円東京時間レンジ157.44〜158.17円
NYダウ(10月2日)51,176.96ドル+250.40ドル(+0.49%)
NASDAQ(10月2日)27,190.86+319.26(+1.19%)
S&P500(10月2日)7,722.72+56.27(+0.73%)
米10年債利回り(10月2日)5.27%前後+0.03%前後

ドル円は朝方に一時158.17円まで上昇しましたが、高市首相が所信表明演説で「市場が想定外の動きを示した場合は、必要な対応を機動的に講じる」と述べたことを受け、157円台後半に押し戻されました。為替の株式市場への影響は限定的でした。

米10年債利回りは雇用統計直後に5.15%台まで低下したものの、その後反発し、5.27%前後で引けました。利上げ観測の後退はハイテク株の支えになる一方、5%台の長期金利は株式の割高感を意識させる要因として残っています。

個別決算・材料株

銘柄名材料内容株価反応
ファーストリテイリング9月国内既存店売上高が前年同月比+10.8%(客単価+11.3%)。5月以来の2ケタ増+4.07%
TDK半導体・電子部品株高の流れに乗る+7.79%
クリングルファーマ(グロース)米国眼科学会での提携先発表+16.53%
塩野義製薬下落理由は確認できず▲4.49%
キオクシアHD半導体株高の中で逆行安。理由は確認できず▲0.93%

この日は主要企業の決算発表が少なく、月次売上高や米国株の動向が個別物色の中心となりました。グロース市場ではバイオ関連やサイバーセキュリティ関連にも資金が向かっています。

テクニカル面

日経平均は窓を空けて上昇し、陽線で取引を終えました。25日移動平均線(65,679円前後)からの上方乖離率は約6.5%で、過熱の目安とされる5%を上回っています。13週移動平均線も上向きに転じました。75日移動平均線との乖離は確認できず。

上値のメドは、心理的節目の7万円とこの日の高値70,072円です。下値のメドは、窓の下限にあたる前週末終値68,309円と、その下の25日線となります。9月14日の安値からの上昇幅は7,000円を超えており、短期的には高値警戒感にも注意が必要な水準です。RSIの数値は確認できず。

今後の見通し

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日69,200円〜70,500円10年国債入札の結果と植田日銀総裁の発言。7万円台での定着を試す展開か、利益確定売りが優勢かが焦点
1ヶ月後66,000円〜73,000円ファーストリテイリング・安川電機の決算、FOMC議事要旨、10月末の日米金融政策会合。長期金利の動向が上下両方向の分岐点
1年後60,000円〜80,000円AI・半導体需要の持続性、米長期金利の落ち着き、国内企業の業績拡大と株主還元の継続が前提

今週は10年債(6日)・30年債(8日)の入札や、8日のファーストリテイリング決算が控えています。金利の動向次第で、半導体株主導の上昇が続くか、値動きが変わりうる局面です。

今日の結論

「利上げ観測の後退で半導体に資金集中、7万円回復も中身は一点集中型」

米雇用統計の下振れを手がかりに、日経平均は約3カ月ぶりに7万円台を回復しました。ただし、上げ幅の6割超を値がさ4銘柄が占め、TOPIXや騰落銘柄数は指数ほどの強さを示していません。7万円台が定着するかどうかは、半導体以外へ買いが広がるかと、内外の長期金利の動向が左右しそうです。

ポイントを絞った要約は通常版の記事をご覧ください。

3
短く確認する(約3分)
【2026年10月5日】今日の日本株ノート|米雇用減速で利上げ観測が後退、半導体株主導で日経平均1637円高・一時7万円台回復
PR

ネット証券で口座を開くなら

毎日の相場チェックや実際の売買には、使いやすいネット証券口座があると便利です。日本株の取引に対応したネット証券2社を紹介します。

ネット証券
松井証券
老舗として知られるネット証券
  • 日本株・投資信託・米国株など幅広く対応
  • 少額から積み立てられる
  • 電話・チャットの問い合わせ窓口あり
松井証券の詳細を見る
ネット証券
DMM 株
日本株も米国株もアプリひとつで
  • 取引に応じてポイントが貯まる
  • 米国株の取扱いにも対応
  • NISA口座にも対応

投資にかかる手数料、リスク等についてはこちらをご参照ください。

DMM 株の詳細を見る
2社のくわしい比較と選び方を読む →

※このセクションはアフィリエイト広告(PR)を含みます。手数料やサービスの最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。

← 前の記事 【2026年10月2日】今日の日本株 深掘りノート|3日で3,400円高の反動で利益確定、日経平均647円安も資源・電線株が支え68,000円台を維持 次の記事 → 【2026年10月6日】今日の日本株 深掘りノート|円安・米株高で後場に買い広がり続伸、終値で3カ月ぶり7万円台回復・33業種中30業種上昇