9月30日の東京市場で、日経平均株価は前日比1,272.45円高の66,753.72円と3日ぶりに大幅反発しました。サウジアラビアの主要パイプラインの一部復旧で原油価格が急落し、中東情勢への警戒が和らいだことで、AI・半導体関連株を中心に買いが広がりました。

東証33業種はすべて上昇し、プライム市場の売買代金は9兆円を超えています。日経平均は、1か月以上にわたって上値を抑えてきた75日移動平均線を終値で上回りました。

通常版の記事はこちらからご覧いただけます。

相場サマリー

指数終値前日比騰落率
日経平均66,753.72円+1,272.45円+1.94%
TOPIX4,108.65+67.52+1.67%
グロース250800.21+15.47+1.97%
項目(東証プライム)数値
売買代金9兆1,212億円
売買高27億6,200万株
値上がり/値下がり/変わらず1,127/368/55

日経平均の始値は66,128.59円(647.32円高)で、前引けは66,318.81円でした。後場に一段高となり、14時台には上げ幅が一時1,400円を超えています。高値・安値の正確な値は確認できませんでした。

日経平均を動かした主な要因

原油急落で中東リスクが後退

サウジアラビアの主要パイプラインの一部が復旧し、紅海沿岸からの原油輸出が再開しました。イランがホルムズ海峡の再開に向けた条件を示したことも伝わり、WTI原油(11月限)は29日に3.74ドル安の88.86ドルへ急落しています。前日まで相場の重荷だった原油高とインフレ懸念が、いったん和らぎました。

米半導体株高を受けたAI・半導体買い

29日の米国市場では主要3指数が小幅に続落しましたが、SOX指数は1.32%上昇しました。これを受けて東京市場でもソフトバンクグループや東京エレクトロン、アドバンテスト、フジクラなどに買いが集まっています。

2日間の下げの反動

日経平均は28日・29日の2日間で約880円下落しており、押し目買いが入りやすい水準でした。月末・四半期末にあたることもあり、売買代金は前日の7.3兆円から9.1兆円へ大きく膨らんでいます。

寄与度分析

区分銘柄寄与度株価騰落率
押し上げ1位ソフトバンクグループ+317.79円+6.55%
押し上げ2位ファーストリテイリング+172.98円+3.13%
押し上げ3位東京エレクトロン+155.88円+2.69%
押し下げ1位村田製作所▲19.15円▲2.94%
押し下げ2位京セラ▲10.46円▲1.06%
押し下げ3位日東電工▲4.53円▲0.77%

上位3銘柄で約647円、4位のアドバンテスト(+84.48円)と5位のフジクラ(+58.93円)を加えた5銘柄で約790円と、上げ幅の約6割を占めました。一方で押し下げは最大でも村田製作所の約19円にとどまり、指数の重荷はほとんどありませんでした。日経225採用銘柄では206銘柄が上昇しています。

東証プライム騰落状況

東証プライムでは値上がり1,127銘柄(72.7%)に対し、値下がりは368銘柄(23.7%)、変わらずは55銘柄でした。33業種はすべて上昇しています。

日経平均の上昇率(1.94%)はTOPIX(1.67%)をやや上回り、NT倍率は16.20倍から16.25倍に小幅上昇しました。半導体株が指数をけん引しながらも、銀行・化学・海運など幅広い業種に買いが入っており、前日の配当落ち日とは対照的に全体へ広がりのある反発となりました。

業種別・テーマ別動き

上昇上位:非鉄金属・銀行・金属製品

上昇率トップは非鉄金属(+4.86%)で、フジクラなど電線株が大きく上昇しました。銀行(+3.25%)、金属製品(+3.01%)、化学(+2.19%)、情報・通信(+2.13%)、海運(+2.02%)が続いています。銀行株は三菱UFJフィナンシャル・グループなどが買われました。

半導体:SUMCOの格上げと電子部品の再編

SUMCOは、UBS証券が投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価を4,000円としたことで大幅続伸しました。太陽誘電はTDKとAIサーバー向け電子部品の共同開発で基本合意し、4.31%高となっています。一方、村田製作所と京セラは下落し、同じ電子部品株でも明暗が分かれました。

上昇下位:鉱業・水産農林

原油安を受けて鉱業は0.09%高と、ほぼ横ばいにとどまりました。水産・農林(+0.12%)も小幅高で、原油安の恩恵より「リスクオン」の流れが優勢だったことがうかがえます。

為替・米国株・金利の影響

指標水準前日比
ドル円(15時)156.89円前日15時(157.35円)比で円高方向
NYダウ(9/29)51,349.92ドル▲131.59ドル(▲0.26%)
NASDAQ(9/29)26,797.54▲22.84(▲0.08%)
S&P500(9/29)7,670.84▲12.85(▲0.17%)
米10年債利回り(9/29)5.293%2007年6月以来の高水準

米国では、FRB高官の追加利上げ支持の発言で長期金利が上昇し、9月の消費者信頼感指数は81.9と約12年半ぶりの低水準となりました。それでも、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が「年内あと1回の利上げで十分」と述べたことで、株価の下げは小幅にとどまっています。

ドル円は午前に月末のドル売りで156円台前半まで下げ、午後は157円台前半まで買い戻される場面がありました。円高方向の動きでしたが、この日の東京市場では主な材料にはなりませんでした。

個別決算・材料株

銘柄材料内容株価反応
太陽誘電TDKとAIサーバー向けMLCC・インダクターの共同開発で基本合意+4.31%(9,510円)
SUMCOUBS証券が「買い」に引き上げ、目標株価4,000円大幅続伸
村田製作所太陽誘電とTDKの提携による競争環境の変化を警戒▲2.94%(7,851円)
アクセルスペースHD人工衛星7機のうち4機で通信の不具合を開示▲19.19%
ダイナミックマッププラットフォームグロース市場で上昇率トップ+23.33%

決算発表の端境期にあたり、プライム市場の主要銘柄で目立った決算関連の材料は確認できませんでした。提携や投資判断の変更が材料の中心となっています。

テクニカル面

日経平均の終値は75日移動平均線(前日時点で66,636円前後)を上回りました。75日線は1か月以上にわたって上値を抑えてきた水準で、終値で上回ったことは節目の回復として注目されます。25日移動平均線(前日時点で65,267円前後)との乖離は約+2.3%です。

上値メドは67,000円と9月28日の高値67,034円、下値メドは75日線と66,000円です。75日線の上で定着できるかどうかが、上昇基調を取り戻せるかの目安になりそうです。RSIの水準は確認できませんでした。

見通し

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日66,000円〜67,500円米PCE物価指数とマイクロン決算の内容、日銀短観の結果
1ヶ月後63,000円〜70,000円米雇用統計と米利上げ観測、原油価格と中東情勢、国内の決算発表
1年後56,000円〜76,000円日米の金融政策、企業業績の伸び、AI・半導体需要の持続性

今夜は米PCE物価指数やADP雇用統計が発表され、日本時間10月1日早朝にはマイクロン・テクノロジーの決算が予定されています。10月1日は日銀短観、2日は米雇用統計と重要イベントが続き、米長期金利が5.3%近くにある中で、指標次第では再び振れやすい局面です。

今日の結論

「原油急落が重しを外し、全業種高で75日線を奪回」

前日まで相場を抑えていた原油高への警戒が和らぎ、AI・半導体株を軸に全33業種がそろって上昇しました。1,272円高で75日線を上回ったことで、上値の重さは一段落した形です。ただし米長期金利の高止まりは続いており、マイクロン決算や日銀短観を通過して、この節目を維持できるかが注目されます。

要点を短くまとめた通常版はこちらからご覧いただけます。

3
短く確認する(約3分)
【2026年9月30日】今日の日本株ノート|原油急落と半導体高で全業種上昇、日経平均は1,272円高と大幅反発し75日線を回復
PR

ネット証券で口座を開くなら

毎日の相場チェックや実際の売買には、使いやすいネット証券口座があると便利です。日本株の取引に対応したネット証券2社を紹介します。

ネット証券
松井証券
老舗として知られるネット証券
  • 日本株・投資信託・米国株など幅広く対応
  • 少額から積み立てられる
  • 電話・チャットの問い合わせ窓口あり
松井証券の詳細を見る
ネット証券
DMM 株
日本株も米国株もアプリひとつで
  • 取引に応じてポイントが貯まる
  • 米国株の取扱いにも対応
  • NISA口座にも対応

投資にかかる手数料、リスク等についてはこちらをご参照ください。

DMM 株の詳細を見る
2社のくわしい比較と選び方を読む →

※このセクションはアフィリエイト広告(PR)を含みます。手数料やサービスの最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。

← 前の記事 【2026年9月29日】今日の日本株 深掘りノート|配当落ち約380円で日経平均続落も実質横ばい、半導体が下支えしTOPIXは1.7%安と明暗 次の記事 → 【2026年10月1日】今日の日本株 深掘りノート|マイクロン好決算で半導体に一極集中、日経平均2,203円高と歴代11位の上げも騰落は拮抗