通常版の記事はこちらからご覧いただけます。

2026年7月10日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、終値は前営業日比813円88銭高の68,557円73銭だった。前日の米ハイテク株高を受けて朝方から幅広い銘柄に買いが先行し、上げ幅は一時1,600円を超えて69,374円まで上昇する場面もあった。ただし午後にかけては、決算日を迎えたETF(上場投資信託)の分配金捻出に絡む換金売りが重荷となり、上げ幅を次第に縮小した。

相場サマリー

指数終値前日比騰落率
日経平均68,557.73円+813.88円+1.20%
TOPIX4,036.08+15.71+0.39%
グロース250指数確認できず確認できず確認できず
売買代金売買高値上がり銘柄数値下がり銘柄数
10兆4,025億円22億1,193万株815706

日経平均を動かした主な要因

上昇要因は複合的だった。第一に、米中央軍が8日にイランへの攻撃を完了したと発表し、原油価格の下落でインフレ懸念が後退したこと。第二に、前日9日の米国市場でAI・半導体関連株が上昇した流れを受け、ソフトバンクG、東京エレクトロン、フジクラなどが東京市場の上げを主導したこと。第三に、韓国メモリー大手SKハイニックスの米預託証券(ADR)上場に売り出しの7倍超の応募があったと報じられ、メモリー関連株への関心の高さが示されたことでキオクシアHDも大幅高となったこと。第四に、日本株との連動性を強めている韓国総合株価指数(KOSPI)の急伸も、投資家のリスク許容度を高めた。

さらに、片山さつき財務相が10日午前の閣議後会見で「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)をはじめとする年金基金に、日本の金融資産へさらなる投資をしてもらう方向で後押しをする方策を追求したい」と発言したと報じられ、市場は株高・円高・金利低下の「トリプル高」で反応した。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「仮に外国株と外国債を売って国内資産を増やすとなれば、日本株の上昇につながる」と指摘している。発言直後には円が急伸し一時161円29銭まで上昇したほか、新発10年債利回りは前日比10bp低い2.775%まで低下した。

一方で下落要因としては、決算日を迎えたETFの分配金捻出に絡む換金売りが需給面での重荷となったことが挙げられる。買い一巡後は利益確定の売り圧力も強まり、午前は上昇していたキオクシアHDなどが一時下落に転じる場面もあった。

寄与度分析

押し上げ銘柄寄与度株価騰落率
ソフトバンクG+535.82円(前引け時点)確認できず
アドバンテスト+253.43円(前引け時点)確認できず
東京エレクトロン+233.31円(前引け時点)確認できず
キオクシアHD+103.48円(前引け時点)確認できず
フジクラ+84.48円(前引け時点)確認できず
押し下げ銘柄寄与度株価騰落率
ファーストリテイリング▲271.13円(前引け時点)確認できず
リクルートHD▲19.61円(前引け時点)確認できず
東京海上▲13.27円(前引け時点)確認できず
ソニーG▲9.89円(前引け時点)確認できず
豊田通商▲7.04円(前引け時点)確認できず

上記は前引け時点の寄与度ランキングに基づく。大引け時点の確定寄与度は取得時点で確認できなかった。

東証プライム騰落状況

東証プライムの値上がり銘柄数は815、値下がりは706、横ばいは37。前引け時点(値上がり948・値下がり563)と比べると、後場にかけてETF換金売りへの警戒感などから値上がり優位がやや縮小したものの、終日を通じて値上がりが優勢な相場だった。

業種別・テーマ別動き

上昇セクター

前引け時点で全33業種中14業種が上昇。上昇上位は非鉄金属、金属製品、情報・通信、電気機器で、半導体・AI関連の買いを反映した構図となった。

下落セクター

下落上位は海運、保険、小売だった。東京海上など保険株は寄与度マイナス上位にも入っており、片山財務相の発言による金利低下が相対的な逆風となった可能性がある。

為替・米国株・金利の影響

ドル円は15時時点で161円58銭。12時時点(161円45銭)から13銭程度のドル高・円安水準だった。ただし片山財務相のGPIF関連発言直後には、国内資産への資金シフト観測から円が急伸し一時161円29銭まで上昇する場面があり、その後は伸び悩んだ格好となった。国内の新発10年債利回りは同発言を受けて前日比10bp低い2.775%まで低下している。

直近の米国市場(7月9日)では、NYダウが前日比139.02ドル高の52,487.41ドルと反発。ナスダック総合は336.24ポイント高の26,206.89と上昇した。対イラン和平協議の再開期待や原油価格の下落を好感し、相場は終日堅調に推移。ナスダックは金利低下に加えハイテク株の回復が支援し、終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別では自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が上昇した一方、不動産管理・開発は下落した。マイクロン・テクノロジーは国内設備投資拡大計画を発表して上昇、メタ・プラットフォームズも自社製チップ製造計画が好感されて上昇するなど、AI関連の設備投資期待が相場を支えた。この流れが10日の東京市場でのAI・半導体株買いに直結した。

個別決算・材料株

銘柄材料内容株価反応
良品計画今期経常利益を13%上方修正、最高益予想を上乗せ確認できず
イオン3-5月期(1Q)経常利益32%増益で着地確認できず
安川電機3-5月期(1Q)最終利益22%減益で着地確認できず

テクニカル面

日経平均は取引時間中に69,374円まで上昇し、7月2日高値(70,081円)にはやや届かなかったものの、節目の69,000円台を回復する場面があった。10日に算出を迎えた株価指数オプションとミニ日経平均先物7月物の特別清算指数(SQ)値はQUICK試算で69,171円55銭だった。終値はこれをやや下回る水準で終えている。

今後の見通し

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日67,500円〜70,000円米CPI発表(7月14日)を控えた持ち高調整、GPIF関連報道の続報
1ヶ月後64,000円〜72,000円米大手ハイテク企業の決算での設備投資動向、日米金融政策会合の思惑
1年後60,000円〜80,000円AI・半導体投資サイクルの持続性、GPIFなど年金基金の国内投資拡大の具体化次第

今日の結論

「AIラリー再点火とGPIF発言のトリプル高材料が重なるも、ETF換金売りで伸び悩み」——これが本日の相場を象徴する一言だ。米ハイテク株高の勢いに加え、年金基金の国内投資拡大という新しい材料が加わったことで地合いの強さが際立った一方、需給面の重荷も無視できない一日だった。来週は米CPIや大手ハイテク企業の決算を控え、方向感を探る展開が続きそうだ。より詳しい分析は通常版をご覧ください。

3
短く確認する(約3分)
【2026年7月10日】今日の日本株ノート|AIラリー再点火とGPIF発言で続伸、ETF換金売りで伸び悩む
PR

ネット証券で口座を開くなら

毎日の相場チェックや実際の売買には、使いやすいネット証券口座があると便利です。日本株の取引に定評のある2社を紹介します。

ネット証券
松井証券
老舗として知られるネット証券
  • 日本株・投資信託・米国株など幅広く対応
  • 少額から積み立てられる
  • サポート体制に定評
松井証券の詳細を見る
ネット証券
DMM株
日本株も米国株もアプリひとつで
  • 取引に応じてポイントが貯まる
  • 米国株の取扱いにも対応
  • NISA口座にも対応
DMM株の詳細を見る
2社のくわしい比較と選び方を読む →

※このセクションはアフィリエイト広告(PR)を含みます。手数料やサービスの最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。

← 前の記事 【2026年7月9日】今日の日本株 深掘りノート|AI・半導体株に見直し買い、日経平均は4日ぶり反発で900円超高 次の記事 → 【2026年7月13日】今日の日本株 深掘りノート|韓国株急落とAI・半導体売りが直撃、中東再緊迫で日経平均1315円安