日経平均は8日続伸、終値は72,353円
6月22日(月)の東京株式市場で日経平均株価は前日比1,103円90銭(+1.55%)高の72,353円96銭で引けた。終値として初めて7万2,000円台に乗せ、8日続伸は2023年8月〜9月以来の記録となる。前場では一時72,648円まで上昇したが、後場は利益確定売りで上げ幅を縮小し、終値はやや高値を下回っての着地となった。TOPIXは50.09ポイント高の4,095.05と最高値を更新し、JPX日経400も最高値を更新した。
6月15日から6日連続で最高値を更新し続け、この8営業日で日経平均は約8,000円超の水準を切り上げた。ペース的な過熱感は否めないが、前場の強い動きが後場に失速するパターンが定着しつつある。
相場を動かした主な材料
最大の材料は米国とイランの戦闘終結に向けた協議の進展だ。仲介役のパキスタンとカタールが「60日以内の最終合意に向けたロードマップで一致した」と発表し、イランのアラグチ外相もSNSで「大きな進展をもたらした」と投稿した。地政学リスクの緩和期待が投資家心理を押し上げ、株価指数先物への買いが先行した。
前週末6月18日(木)の米国市場ではNASDAQ100が前日比+2.48%の大幅高となり、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が最高値を更新していた。なお6月19日(金)は米国がジューンティーンス(奴隷解放記念日)で休場。週明けのCME円建て日経225先物が6/18比2,160円高の72,070円で推移していたことも、強気の地合いを示すシグナルとなった。また、政府の官民投資に絡む報道を受け、ファナック・安川電機などの工作機械株にも物色が波及した。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
上昇寄与の中心は前週のAI・半導体・電線から、6月22日はやや裾野が広がり、TDKや村田製作所など電子部品株、ファナック・安川電機など工作機械株が買われた。AI・データセンター向けの受動部品需要への期待と、官民投資報道による連想買いが重なった格好だ。
一方、ファーストリテイリングやセブン&アイHD、太陽誘電といった前週までの上昇銘柄の一角が利益確定売りに押され、指数の重荷となった。前週までAI相場を牽引した東京エレクトロン・アドバンテスト・キオクシアHD・ソフトバンクGといった主役銘柄群が指数への寄与をいったん縮小させていることも特徴だ。
市場全体の温度感
東証プライム市場の値上がり銘柄数は792、値下がりは727と、騰落比率は拮抗している。日経平均が+1.55%という大幅な上昇を記録したにもかかわらず、市場全体への広がりは限定的だ。売買代金は概算9兆8,247億円と活況が続いているが、指数を引き上げているのは依然として一部の値がさ株であり、幅広い銘柄が均等に上昇している状況ではない。
TOPIXが最高値(4,095.05)を更新し、JPX日経400も最高値圏にある点は市場全体の底上げを示す前向きな材料だ。ただ騰落状況を踏まえると、「指数ほど相場が広がっていない」という構図が続いていることは意識しておく必要がある。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日(6/23) | 71,500円〜73,500円 | 米イラン協議の続報、為替介入有無、米6月PMI速報(6/23夜)の結果次第 |
| 1ヶ月後(7月下旬) | 68,000円〜76,000円 | 米5月PCE(6/25)・米GDP確定値・植田日銀総裁発言(6/24)の影響次第 |
| 1年後(2027年6月) | 65,000円〜88,000円 | 米利上げ転換の有無、日銀利上げペース、AI需要継続と企業業績の動向 |
翌6月23日(火)の焦点は、まず米イラン協議をめぐる続報だ。60日ロードマップが合意されたとはいえ細部交渉は続いており、進展・後退のどちらに振れても相場への影響が大きい。夜間には米6月製造業・サービス業PMI速報値の発表があり、景気強弱の確認材料となる。ドル円が161円台後半と介入警戒ゾーンに差し掛かっていることも上値を抑えうる要因だ。6月24日(水)の植田日銀総裁発言、25日(木)の米5月PCEデフレーターも今週の重要イベントとして引き続き注目される。
今日のまとめ
6月22日は「米イランの60日ロードマップ合意」という新材料を手掛かりに日経平均が8日続伸し、初の7万2,000円台を達成した。TOPIXも最高値を更新し、指数の強さは本物だ。ただ値上がり792対値下がり727という騰落比率が示すように、相場の温度差は依然として大きく、一部の値がさ株主導の上昇が続いている点は変わらない。中東情勢・米金利・ドル円介入という三重の不確定要因を抱えながらの高値圏推移であることを念頭に置きつつ相場を読んでいきたい。より詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。
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