日経平均は続落、終値は6万6588円12銭

6月5日(金)の東京株式市場で日経平均株価は続落し、終値は前日比882円57銭安(-1.31%)の6万6588円12銭でした。前日4日の931円安に続く2日連続の大幅下落で、6月3日の年初来高値(6万8786円)からの累計下落幅は2200円を超えました。日中には一時前日比1600円を超える下落幅となりましたが、その後は押し目買いが入り、大幅に縮小して引けました。

一方でTOPIXの下落率はわずか-0.07%(2.76ポイント安の3949.09)にとどまりました。東証プライム市場では値上がり銘柄数が1196と全体の約8割に達しており、「日経平均は大幅安・市場全体は堅調」という異例の乖離が生じた一日でした。

相場を動かした主な材料

日経平均を大きく押し下げたのは、ファナック・京セラ・信越化学といった精密機器・電子部品の値がさ株への売りです。ブロードコムのAI半導体見通し失望(6月3日引け後発表)を契機とした調整が続き、半導体・AI関連の値がさ株に売りが集中しました。これらは日経平均への寄与度が高いため、少数の値がさ株の下落が指数全体を大きく引き下げました。

一方で相場全体に広がったのは「資金のローテーション」です。海運・保険・不動産・医薬品など、AI・半導体相場で出遅れていたセクターに買いが流入し、ソフトバンクグループ・トレンドマイクロ・第一三共なども上昇しました。SBGが前日の11%超急落から反発に転じたことも、TOPIXを下支えしました。

米5月雇用統計(本日21時30分発表)を控えた様子見ムードも重荷でした。非農業部門雇用者数の市場予想は8.5万人増と前回から鈍化する見込みで、結果次第ではFRBの年内利上げ観測の強弱が変わるとして積極的な売買を手控える動きもありました。

指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄

日経平均の押し下げ役は、ブロードコムショックの余波を受けたファナック・京セラ・信越化学などの値がさ株です。これらは少数銘柄でありながら、価格加重方式の日経平均への影響力が大きく、全体の下落幅を押し上げました。

一方でTOPIXを支えたのは、前日急落から反発したSBGをはじめ、トレンドマイクロ・第一三共・海運・保険・不動産関連銘柄です。値上がり1196銘柄・値下がり340銘柄という構成は、「上昇相場の普通の一日」に相当し、実態としては日本株全体の地力の強さを示しています。

市場全体の温度感

今日の相場を一言で表すなら「日経平均は売られたが、相場全体は買われた」です。売買代金は9兆8535億円と依然として高水準を維持しており、前日(10兆1762億円)からやや低下したとはいえ、市場参加者の熱量は失われていません。

業種別では、AI・半導体相場で出遅れていた海運・保険・不動産・医薬品への買いが目立ちました。これは「一部セクターへの集中投資リスクが分散されるプロセス」であり、相場の裾野が広がる兆しとも受け取れます。同時に、日銀の6月利上げ観測を背景に金利上昇の恩恵を受けやすいセクターへの関心が高まっていることも要因の一つです。

今後の日経平均の見通し

目先の最大の注目点は本日夜の米5月雇用統計と、来週6月16〜17日の日銀金融政策決定会合です。雇用統計が底堅い結果となればFRBのタカ派姿勢が強まり、ドル高・米金利上昇を通じて日本株に影響が及ぶ可能性があります。

期間想定レンジ主な前提条件
翌営業日(6/8)65,500円〜68,500円米5月雇用統計の結果。週末の中東情勢。AI株の米市場での動向
1ヶ月後(7月初旬)64,000円〜71,000円日銀6月会合(6/16〜17)の結果。FRBの利上げ見通し。AI需要の再評価
1年後(2027年6月頃)62,000円〜78,000円日銀の利上げペース。企業業績の持続性。円相場の水準

今日のまとめ

日経平均は882円安と2日続落しましたが、市場全体の8割が上昇するという異例の構造が今日の本質です。AI・半導体の値がさ株から出遅れバリュー株への資金シフトが鮮明となり、「日本株全体の崩壊」ではなく「相場の中身の変化」が起きている一日でした。来週の日銀会合と今晩の米雇用統計が次の相場の方向性を左右する重要な試金石となります。

より詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。

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【2026年6月5日】今日の日本株 深掘りノート|日経平均882円安の続落も8割の銘柄は上昇、AI・半導体からバリューへの資金ローテーションが鮮明
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