日経平均は反落、終値は6万7470円69銭
6月4日(木)の東京株式市場で日経平均株価は反落し、終値は前日比931円44銭安(-1.36%)の6万7470円69銭でした。前日に歴史的な急騰で年初来高値(6万8786円49銭)を更新した翌日とあって、急ピッチな上昇への警戒感が一気に表面化しました。
下げ幅は一時1400円を超えましたが、後場にかけて押し目買いが入り、引けにかけて約500円分を取り戻しました。TOPIXも44.35ポイント安(-1.11%)の3951.85と反落しています。売買代金は概算10兆1762億円と高水準を維持しており、売買自体の勢いは続いています。
相場を動かした主な材料
最大の材料は、米半導体大手ブロードコム(AVGO)の決算発表です。売上高は前年同期比48%増の221.9億ドルと過去最高を更新しましたが、第3四半期のAI半導体売上高見通し(160億ドル)がアナリスト予想平均(172億ドル)を下回り、時間外取引で株価が10%超の急落となりました。決算前の5営業日だけで時価総額が約2800億ドル膨らんでいた反動も重なりました。
午後には追加の重しが加わりました。ブルームバーグが「日銀は今月の金融政策決定会合で政策金利を0.25ポイント引き上げ1.0%とする方向で検討、年内に追加利上げの可能性もある」と報道。早期利上げ観測が強まり、株式に割高感を意識した売りが出やすくなりました。
前日の米株市場でNYダウが620ドル安と6営業日ぶりに反落したことも、東京市場の地合いを悪化させました。米国とイランの攻撃の応酬が続き、中東情勢の不透明感が投資家心理を冷やしました。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
最大の重荷はソフトバンクグループ(SBG、9984)です。前日まで時価総額首位(48兆円超)に躍り出ていたSBGがブロードコムショックの余波で11%超の急落となり、1銘柄だけで日経平均を約754円押し下げました。これは今日の下落幅(931円)の約81%に相当します。
値上がり率上位にはテラスカイ(+12.71%)、エディオン(+10.91%)などが入りましたが、いずれも個別材料によるもので相場全体への押し上げ効果は限定的でした。後場に入るとディスコや川崎重工など一部の銘柄で押し目買いの動きが見られました。
市場全体の温度感
東証プライムの値下がり銘柄数は1079と全体の約7割弱に達し、広い意味での全面安となりました。値上がりは433銘柄にとどまっています。業種別では情報通信・AI関連、銀行など景気敏感株への売りが目立ちました。非鉄金属・レアアース関連の一角には短期資金が流入する場面もありました。
日経平均の下落率(-1.36%)に対してTOPIXの下落率(-1.11%)がやや小さかった点は、今日の下落がSBGという特定の値がさ株に集中していたことを示しています。TOPIX連動型の運用資産への影響は日経平均ほどではありませんでした。
今後の日経平均の見通し
目先の最大の注目点は6月16〜17日の日銀金融政策決定会合です。0.25ポイント利上げが実施された場合、短期的には株式市場への調整圧力となる可能性があります。一方で明日(6月6日)発表の米5月雇用統計もFRBの政策見通しに影響するため、引き続きボラティリティの高い展開が想定されます。
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日(6/5) | 66,500円〜68,500円 | 米5月雇用統計(6/6)前の様子見。日銀利上げ観測の動向。ブロードコム本市場の株価確認 |
| 1ヶ月後(7月初旬) | 64,000円〜70,000円 | 日銀6月会合(6/16〜17)の結果。中東情勢の進展。米FRBの方向性 |
| 1年後(2027年6月頃) | 60,000円〜75,000円 | 日銀の利上げペース。AI需要の継続。企業業績と円相場の水準 |
今日のまとめ
「好決算でも失望売り」というブロードコムの逆説的な動向が東京市場に波及し、SBGの急落が日経平均を大きく押し下げた一日でした。前日の歴史的急騰から一転してスピード調整となりましたが、売買代金10兆円超が示すように市場参加者の熱量は失われていません。日銀利上げ観測と中東情勢という2つの重しが解消されるかどうかが、次の相場の行方を左右しそうです。
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