日経平均は反落、終値は64,693円
2026年5月28日(木)の日経平均株価は、前日比306円29銭安の64,693円12銭で大引けを迎えました。前日に一時66,000円台に乗せた高値圏からの反落です。
午前中に下げ幅は一時1,100円超にまで拡大する場面がありましたが、後場は先物への押し目買いが断続的に入り、大引けにかけて急速に下げ渋りました。最大下落幅の3分の1以下まで戻して引けており、下値での買い意欲の強さが確認された1日でもあります。TOPIXは3日続落で▲0.41%の3,902.01、東証プライムの売買代金は10兆8,678億円と高水準でした。
相場を動かした主な材料
米軍・イランの軍事応酬:日本時間28日朝、米軍がイランの軍事施設を攻撃したとの報道が伝わり、リスク回避の売りが殺到しました。午後にはイラン革命防衛隊も米空軍基地への攻撃を発表したと報じられ、直近数週間で積み上がっていた「米・イラン停戦交渉進展」への期待が一気に後退。日経平均は一時1,100円超の急落を演じました。
半導体株への利益確定売り:前日の米市場でゼットスケーラーがガイダンス下方修正で▲31%の急落となり、ハイテク株全般に慎重ムードが広がっていました。東京市場でもアドバンテスト・東エレク・SBG・レーザーテクなど直近上昇ピッチが急だった値がさ株に、中東ショックと重なる形で利益確定売りが集中しました。
翌29日のMSCIリバランス警戒:翌日の大引けでMSCIグローバルスタンダード指数の定期入れ替えが実施されます。イベント前の持ち高調整の動きも、売りを膨らませる一因となりました。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
最大の押し下げ要因はSBG(9984)で、前日比▲4%超の急反落。直近の急騰ピッチへの警戒感に中東ショックが重なりました。アドバンテスト(▲3.56%)・レーザーテック(▲5.59%)・フジクラ(▲5.45%)・キオクシア(▲3.91%)・イビデン(▲3.53%)といったAI・半導体関連が軒並み大幅安。非鉄金属では古河電気工業(▲8.75%)・住友金属鉱山(▲8.70%)が特に目立つ下落となりました。
一方、太陽誘電・村田製作所などの電子部品株はAI需要拡大への期待が根強く、相対的な底堅さを見せました。これらの買いが後場の下げ渋りに貢献しています。
市場全体の温度感
東証プライムの値上がりは767銘柄(約49%)、値下がりは747銘柄(約48%)とほぼ拮抗して引けました。朝方は全面安に近い状況でしたが、後場の買い戻しで大きく持ち直しています。売買代金10兆円超と参加者は多く、混乱の中でも市場としての厚みは保たれています。
ただしTOPIXは3日続落。日経平均の下落率(▲0.47%)とTOPIXの下落率(▲0.41%)がほぼ同水準だったことは、AI・半導体の値がさ株だけでなく、市場全体に売りが広がった面があったことを示しています。前日の植田日銀総裁の発言(6月利上げを強く示唆しない内容)を受けた銀行株売りも、昨日から引き続き相場の重荷となりました。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日(5/29) | 64,000〜65,500円 | MSCIリバランスの需給・中東情勢の進展次第 |
| 1ヶ月後(6月末) | 62,000〜66,000円 | 米・イラン交渉の行方、日銀6月会合の判断 |
| 1年後(2027年5月) | 65,000〜70,000円 | AIサイクル継続、中東情勢の正常化 |
最大の焦点は中東情勢です。米・イランの軍事応酬が外交交渉に向かえば、停戦期待の復活とともに原油価格の下落・リスクオン回帰が見込まれます。翌29日はMSCIリバランスが大引けに集中するため、引けにかけて通常より大きな値動きが生じる可能性があります。米国では30日にPCEデフレーターの発表が控えており、FRBの利下げ観測を左右するインフレ指標として注目です。一時1,100円超の急落を▲306円まで押し返した今日の動きは、押し目買いの厚さを示しており、上昇トレンド自体が崩れたとは言えない状況です。
今日のまとめ
「中東再燃が引き金を引いたが、押し目買いが下値を支えた」——これが本日の相場を一言で表す言葉です。急落の震源は地政学リスクであり、AIサイクルへの疑問符ではありません。停戦交渉に進展があれば、相場は再び上値を試す可能性があります。中東情勢のヘッドラインを注視しながら、週末の動向を見守りたいところです。
寄与度分析や業種別動向、テクニカルの詳細は今日の日本株 深掘りノートをご覧ください。
■ 抜粋 2026年5月28日の日経平均は前日比306円安の64,693円。米軍のイラン攻撃報道で一時1100円超の急落も、押し目買いで急速に下げ渋り。AI・半導体株が全面安の一方、電子部品株が底堅く推移。翌日のMSCIリバランスと中東情勢が次の焦点です。
■ タグ 日経平均, 日本株, 中東情勢, AI株, 半導体株, 東京市場, 相場振り返り, MSCIリバランス
■ カテゴリー nikkei
■ 編集者メモ ・深掘りノート(20260528-deep.md)の内容をもとに通常版として再構成。 ・ドル円15:30時点の確定値は未取得(159円台と推定)。公開前に要確認しフロントマターを更新。 ・日本長期金利(10年国債)当日終値も未確認。 ・MSCIリバランスの詳細(具体的な入れ替え銘柄)は記事に含めず概要のみ言及。 ・深掘りノートURLは https://nikkei-note.com/blog/20260528-deep/ で設定済み。 ・寄与度数値は株探13:38時点のデータを使用。大引け確定値への更新が必要。
日経平均を毎日チェックするなら、見やすい証券アプリを選ぶことも大切です。相場確認に使いやすいアプリの選び方をまとめた記事も、参考にしてみてください。