日経平均は3日続落、終値60,815円
2026年5月18日(月)の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比593円34銭(0.97%)安の60,815円95銭で取引を終えた。3営業日連続の下落で、取引時間中には一時1,000円を超える下げ幅となる場面もあった。
5月7日(水)に史上最大の上げ幅となる3,320円高を記録してから、わずか3営業日で約2,000円近く下落したことになる。先週の急騰がいかに急ピッチだったかを改めて示す展開となった。
相場を動かした主な材料
今日の相場を動かした最大の要因は、日米の長期金利の急騰だ。中東のイラン情勢を巡る地政学リスクが長期化する中、原油先物価格が上昇し続けている。原油高がインフレ再燃への警戒を呼び、米10年債利回りは前週末に一時4.60%前後と約1年ぶりの高水準を記録。国内の長期金利も約29年ぶりの高水準に迫る水準まで上昇したとの観測が出ている。
金利が上昇すると、将来の利益を期待して買われるAI・半導体などの「グロース株」は、株式の相対的な割高感を意識されやすくなる。「金利の上昇があまりにも急なので、しばらくはリスクオフになりやすい」(国内証券のストラテジスト)という声が市場には広がっていた。
週明けのリスクオフムードをさらに強めたのは、前週末15日の米国株安だ。NYダウは▲1.07%、S&P500は▲1.24%、ナスダックは▲1.54%とそろって下落。エネルギーセクターのみが上昇し、それ以外は全面安だったという構図が、金利・インフレリスクの本質を物語っている。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
相場の重荷となったのは、AI・半導体関連の主力銘柄だ。アドバンテストは日経平均の押し下げ寄与度が最も大きかったとみられ、ソフトバンクグループ(SBG)や東京エレクトロンも売りに押された。SBGは寄り付き前から特別売り気配のトップに挙がるなど、地合いの悪化を象徴する動きとなった。
唯一の「逆流」となったのがキオクシアHD(285A)だ。前週末15日に発表した4〜6月期の連結純利益予想が市場予想を大幅に上回り(前年同期比48倍の8,690億円)、終日買い気配が続いた。大引けでストップ高(前週末比+7,000円・+16%)の51,450円で比例配分された。NANDフラッシュ単価の想定以上の回復が背景で、半導体メモリ市場の本格的な回復を示す材料として注目されている。
また、テルモやリクルートHDが逆行高となり、医療機器やサービス業などの一部ディフェンシブ銘柄が相場を支えた。
市場全体の温度感
東証プライム市場の値下がり銘柄数は1,106銘柄で、全体の約70%が下落した。値上がりは441銘柄(約28%)にとどまり、全面安に近い広範な調整となった。
注目すべきは、日経平均(▲0.97%)とTOPIX(▲0.97%)の騰落率がほぼ一致している点だ。5月7日の急騰局面では一部の値がさ株が指数を引き上げる「日経平均偏重」の上昇だったが、今日は逆に均等に売られた。先週の上昇の歪みが修正されているとも読める。
売買代金は8兆1,166億円と依然として高水準を維持しており、一概に「投げ売り」とは言えない。個別の決算銘柄には積極的な買いも入っており、全てが投資家の撤退とは限らない。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | シナリオ | 想定レンジ |
|---|---|---|
| 翌営業日 (5月19日) |
上振れ | 61,500〜62,000円 |
| メイン | 60,000〜61,200円 | |
| 下振れ | 59,000〜60,000円 | |
| 1ヶ月後 (6月中旬) |
強気 | 63,000〜65,000円 |
| 中立 | 59,000〜62,000円 | |
| 弱気 | 56,000〜59,000円 |
翌19日(火)には日本の1〜3月期GDP速報値が発表される。また今週は、G7財務相・中央銀行総裁会議(パリ)での議論、5月20日(水)のFOMC議事録公表とNVIDIA決算という重要イベントが続く。特にNVIDIAの決算は、AI・半導体株の反転の契機になりうるだけに市場の注目度は高い。※上記の予想レンジはあくまで参考の目安です。投資の最終判断はご自身でお願いします。
今日の相場を振り返って
金利という「見えない壁」が、5月7日以来の急騰相場にブレーキをかけた1日だった。原油高が招くインフレ懸念と地政学リスクの長期化は、今週も相場の重石になりやすい。一方で、キオクシアの驚異的な増益予想は半導体メモリ市場の回復を示すポジティブな材料だ。金利の圧力と個別の業績回復をどう評価するか——相場の方向性は今週の指標とNVIDIA決算次第といえそうだ。
より詳しく知りたい方は、「今日の日本株 深掘りノート」もあわせてご覧ください。寄与度分析、業種別の動き、テクニカル面、詳細な見通しを整理しています。
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