日経平均は4日続伸、終値は6万8,713円
2026年8月14日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比405円21銭(0.59%)高の6万8,713円80銭となり、4日続伸しました。7月15日以来およそ1カ月ぶりの高値水準です。
朝方は一時1,299円高の6万9,608円24銭まで上昇し、約1カ月ぶりに6万9,000円台を回復しました。ただしその後は失速し、終値では上げ幅の3分の2を吐き出しています。TOPIXは21.16ポイント(0.51%)高の4,197.20ポイントと8日続伸し、3日続けて最高値を更新しました。
相場を動かした主な材料
13日に発表された米7月卸売物価指数(PPI)が前月比変わらず、前年比4.7%上昇といずれも予想を下回りました。前日のCPIに続くインフレ鈍化の確認で、FRBの9月利上げ観測がさらに後退しています。
もう一つが原油の急落です。WTIは約81.65ドルと2.0%安。米国の商業用原油在庫が2023年1月以来最大の増加幅を記録したことに加え、OPECとIEAがそろって需要見通しを引き下げたためです。今週ずっと相場の重荷だった原油高に、初めて需給側の材料が対抗しました。
一方、買い一巡後は週末とSQを控えた持ち高整理の売りが出ました。日銀による9月の追加利上げ観測が拭えず、株式の割高観が意識された面もあったとみられます。なお8月限のSQ値は6万9,702円13銭と現物の高値を上回り、「幻のSQ」となりました。
指数を支えた銘柄と重荷になった銘柄
プラス寄与のトップはアドバンテストで、1銘柄で日経平均を約224円押し上げました。同社は2日連続で最高値を更新しています。2位はソフトバンクグループ、3位はキオクシアHDで、上位2銘柄の押し上げは約356円。上げ幅405円に対して約88%と、今週で最も高い集中度になりました。
一方、マイナス寄与のトップはイビデンで約52円の押し下げ。東京エレクトロン、リクルートHD、ストップ安となったトレンドマイクロが続きました。
注目したいのは、イビデンが13日には押し上げ3位だった点です。東京エレクトロンも押し上げ2位から押し下げ2位へ。買われたのはメモリー系とテスターで、売られたのは前工程装置と基板系。同じ半導体でも資金の向きが割れました。
市場全体の温度感
東証プライムの値上がりは1,124銘柄と全体の約7割、値下がりは401銘柄、変わらずは31銘柄でした。値上がり比率72.2%は今週最高で、10日の58%から4営業日連続で上昇しています。33業種のうち19業種が上昇しました。
寄与度は今週最も集中したのに、市場全体の広がりも今週最大。通常なら逆に動く2つの数字が同時にピークをつけたのは、半導体セクターの分裂によって、そこから抜けた資金が他の業種へ流れたためと考えられます。
業種別ではその他製品、海運業、鉱業、情報通信、輸送用機器が上昇。バンナムHDや任天堂、ネクソンなどゲーム関連の復調が目立ちました。一方、医薬品、証券・商品先物取引業、サービス業が下落しています。
今後の日経平均の見通し
| 期間 | 想定レンジ | 主な前提条件 |
|---|---|---|
| 翌営業日(8月17日) | 67,500円〜70,000円 | 7万円の心理的節目が目前。SQ通過後の需給の剥がれと、週末の海外市場の動き次第で振れやすい局面です |
| 1ヶ月後 | 64,000円〜73,000円 | 今月後半のジャクソンホール会議と9月FOMCが最大の分岐点。利上げ見送りが固まれば7万円台の定着、インフレ再燃なら調整が想定されます |
| 1年後 | 60,000円〜85,000円 | AIインフラ投資の持続性、日銀の利上げペース、原油と長期金利の落ち着きどころが主な変数となります |
今日のまとめ
半導体が1つの塊でなくなった日——今日の相場はその一言に尽きます。アドバンテストが最高値を更新する裏で、イビデンや東京エレクトロンが売られました。同じセクターでも材料の性質で明暗が分かれています。
今週の日経平均は4営業日で約3,100円上昇しました。ただし上げ幅は日を追って縮み、今日は高値から1,100円以上押し戻されています。7万円の節目は目前ですが、来週は「7万円を超えられるか」より「上がっているのがどの銘柄か」を見るほうが実態に近づけそうです。
寄与度の週内推移や半導体内部の明暗の詳しい分析は深掘りノートをご覧ください。
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